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Channel: 精神科医の犯罪を問う
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「ヒトラーの思想」が降りてきたのは誰か?

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相模原の事件を受けて突如キナ臭くなってきました。これに便乗して強制入院の強化、ひいては精神医療の強化を目論む不穏当な動きがあちこちで見られます。

ここで、強制入院の強化が防犯や治安に役立つという発想そのものが、容疑者が傾倒していた「ヒトラーの思想」と同根の危険な考えであることを指摘しておきましょう。障害者を生きる価値がないとみなし、大量に虐殺し強制的に不妊手術を施したのが、ナチスドイツの精神科医による「T4作戦」などの政策でした。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/2015-08/25.html


その優生思想にまみれたナチスの精神医学を直輸入したのが日本の精神医学です。

戦後、日本は精神病院を乱立させ、世界一の精神病院大国となりました。その立役者となった日本精神病院協会の設立趣意書(1949年10月)では、精神病院を「常に平和と文化の妨害者である精神障害者に対する文化的施設の一環」と表現する一文があります。
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精神障害者を「平和と文化の妨害者」とし、劣悪な精神病院のことを「文化的施設」と呼び、そこに隔離収容することを美化するこの発想は、ガス室に障害者らを閉じ込めて抹殺したことを「患者を苦悩から解放する」としたナチス精神医学と同根です。

また、同協会は厚生省に対して「精神障害者の遺伝を防止するため優生手術の実施を促進せしむる財政措置を講ずること」と要求する陳情書(1953年7月)を日本精神衛生会と連名で出しています。
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ドイツの精神医学会は、障害者大量虐殺や強制不妊手術を率先して行ってきた事実を認めて公式に謝罪しています。
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1130080782.pdf

一方で、上記のような精神障害者に対する差別や偏見を作り出し、優生手術を正当化してきた日本の精神医療業界にそのような反省は見られません。

今回の事件を受けて強制入院を強化するということは、容疑者が傾倒した「ヒトラーの思想」を実現することになるのです。要するに、彼のような人間を生み出すまいとした人々にこそ、「ヒトラーの思想」が降りてきているのです。

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