今日の毎日新聞朝刊をご覧下さい。
記者の目:向精神薬被害=和田明美
毎日新聞 2012年09月21日 00時08分(最終更新 09月21日 02時18分)
◇実態把握し安全治療の実現を
「日本うつ病学会」が今年7月、治療の際に、睡眠薬や抗うつ薬など、人間の中枢神経に作用する「向精神薬」を何種類も処方する多剤処方を戒め、単剤処方を治療の基本とするガイドラインを作成した。日本には、うつ病などの気分障害といわれる症状の患者だけでも104万人(08年厚生労働省調査)いるとされ、治療の必要性が高まる一方、多剤処方の影響で、中毒死や過量服薬による自殺未遂が増えている。今回のガイドライン作成を安全な精神医療の第一歩とするよう関係者に強く要望したい。
◇多剤処方で依存 自殺の「手助け」
本来は、病気を治すのが医師の仕事のはずだが、精神医療の現場では、多剤処方の結果、自殺や中毒死の「手助け」をしてしまっている事例が後を絶たない。私は3年前、30代女性の死の経緯を取材して、この問題に直面した。
女性は05年1月の朝、自宅のベッドの上で呼吸が止まっていた。夫が抱き上げ、119番通報したが、既に死亡していた。解剖の結果、女性の胃と血液から処方されていたバルビツール酸系睡眠薬の成分などが検出され、薬物中毒死と鑑定された。(以下続く)
精神科医が自殺や中毒死の「手助け」をしているとオブラートに包んだ表現になっていますが(一応新聞ですからね)、実態はもう殺人事件そのものです。業務上過失致死ではありません。どんなに甘く判定しても未必の故意の殺人以下にはなりません。居眠り運転で人をはねたのではなく、一方通行の通学路を時速100kmで逆走して人をはねているのです。
そしてさらにひどいのは精神医学会です。ルールを無視して患者の命や人生を奪っている仲間を律するのではなく、その実態を単にそのまま話した人を脅迫するのです。
【精神科女医のつぶやき】
片田珠美(2)「内容証明」はゴミ箱行き
2012.9.14 16:10
片田珠美(2)「内容証明」はゴミ箱行き
2012.9.14 16:10
内容証明を受け取ったことが2度ある。いずれも、ある学会が送りつけてきた。
ある向精神薬を手に入れるための「かけもち受診」や処方箋の偽造が社会問題になり、厚生労働省が処方自体を規制する厳しい措置をとるようになった平成20年頃のことである。
依存症に関する著書を出版していたこともあって、テレビや雑誌で「きちんと診断せず、安易に薬を処方する精神科医がいる。固定客を獲得したいためか、特に開業医に多い」というような趣旨の発言をした。それがお気に召さなかったらしく、何月何日にこれこれの発言をしたといちいち明記してあり、なぜ、このような発言をしたのか明確に回答せよという高圧的な内容の手紙だった。
怒り狂ってびりびりと破り捨て、だんまりをきめこんでいたら、半年後、こんどは弁護士事務所から内容証明が届いた。例の学会に雇われた弁護士が書類を作成し、送付してきたのである。当方の質問に対してまったく返答しないのは、する気がないのか、できないのかと詰問したうえ、今後同様の発言をしたら、マスコミでたたくというような脅し文句まで付け加えてあった。答える必要はないと思ったので、前回と同じようにゴミ箱に捨て、完全無視を貫き通した。その後も、テレビなどで多剤大量処方の弊害についてお話しさせていただいたが、何も言ってこないので、向こうもあきらめたのではないかと勝手に思いこんでいる。(以下続く)
いやいや、恐ろしい世界ですね。中南米の一部の地域では、麻薬密売組織の抗争や口封じが横行し、無法地帯となっていると聞いていますが、日本はある意味それ以上の「組織」があり、その組織の影響下にある領域が無法地帯となっているのです。
内閣府の皆様、厚生労働省の皆様、文部科学省の皆様、そして国会議員の皆様、あなた方が解決策として頼ろうとしている精神科医や精神医療、精神医学とはこういうものですよ。それでも専門家として崇め奉りますか?