一方、シリア北部でクルド人部隊に捕らえられた「イスラム国」の戦闘員です。主に爆発物を担当していたという23歳の戦闘員は、こんな証言もします。
「戦闘に入るときは認識に作用する薬を飲みました。戦車が鳥に見えて剣で倒せる気になります。戦闘に入る直前に飲むんです。その方が効き目が最大になるんですよ」(『イスラム国』戦闘員)
拘束していた捕虜7人を拳銃で殺害したことがあるといいますが、その際にも向精神薬を服用したということです。
(TBSニュース2015年4月2日より一部抜粋)
凄惨なテロ、戦争、破壊の背景には必ず精神医学がつきまといます。日本のオウム真理教もそうでした。
恐ろしいのは、無差別殺人の実行犯になるのは、このような「戦闘員」だけではないということです。治療として使われる向精神薬の影響を受け、不本意にも事件を起こす一般市民がいるのです。
普通の感覚では起こせそうもない尋常ではない事件を調べると、多くの場合、精神科の治療に行きつきます。「精神疾患」が原因で事件を起こすのではありません。前回の記事でお伝えしたように、デタラメ処方によってハイジャック事件すら引き起こされるのです。
人の思考や行動に強く影響を与える向精神薬。精神科医は気軽に適当に処方していますが、本当にそんな感覚で扱って良い物なのでしょうか?デタラメ多剤処方で有名な日本の精神科医に使わせても良い物なのでしょうか?
テロ実行犯や無差別殺傷犯の「心の闇」やパイロットの「精神疾患」を追及しても何もわからないし解決しないでしょう。それよりも、彼らの行動や思考に影響を与えた精神医学の闇を追及することこそが、この恐怖と混乱に支配された世の中に光を当てることになるでしょう。